世界で5000羽~10000羽しかいないと言われているカンムリウミスズメ。
伊豆諸島(三宅島、神津島、新島)周辺海域には1000羽ほどが生息している
と言われています。
三宅島では南西10km沖にある大野原島(三本岳)で繁殖が確認されています。
毎年、日本野鳥の会とアカコッコ館のレンジャーが連携し、保全事業として
カンムリウミスズメ調査を行ってきました。
自然ガイドキュルルのメンバーも順番に調査に同行させてもらい、洋上での
目視調査を行ってきました。
体長25cmほどの小さな身体を船上から探すのはなかなか至難の業。
低速で動いている船から目を凝らしながら探していきます。
一日で100羽ほど観察できる日もあれば、10数羽以下の日も・・・。
その日の潮の具合で行ったり来たり・・・
でも、この周辺海域のどこかに1000羽ほどが過ごしているのだなと
思うととても愛しい存在です^^
三宅島と言えば、海洋生物学者の故ジャック・T・モイヤー博士の存在。
大野原島が米軍の爆撃訓練場となっていたことで、カンムリウミスズメの
存在が危うくなることを懸念し、第33代アメリカ大統領であるトルーマン
大統領の側近に直訴の手紙を送り阻止することで救ったのです。
そのお陰で今年も100羽超のカンムリウミスズメが三宅島周辺でも確認されて
います。今年も無事帰って来てくれたことに安堵。
三宅島周辺の海域はオオミズナギドリやアホウドリ、カツオドリたちが訪れる
貴重な海域。これからも調査を通じて、経験させてもらったことをガイドで
活かし、環境教育でも島内外の子供達に伝えていきたいと思います。
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